手描きアニメーション作りで知っておきたい5つのこと。まずは基礎から学ぼう!

2022/05/01

アニメーション 工程 始め方

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制作工程を知ろう

基礎: 当たり前だけど、作り方がわからなければアニメーションは作れない!

こんにちは。アニメーターの あお です。
今回の記事から早速アニメーションの作り方について紹介していきますが、皆さんはアニメーションの作り方の「流れ」、ご存じですか?

実はアニメーション作りにはたくさんの工程があって、しっかり理解することで効率よく作ることが出来るんです。

「工程なんていいから、早くアニメーションを作りたい!」という方もいらっしゃると思いますが、アニメーションは「作り方の道順」がわかっていないと逆に時間がかかってしまいますのでまずはしっかりと作り方の流れを学んでいきましょう。

アニメーション作りの流れ

プロアニメーターの現場ではここで紹介するよりももっと多くの工程(大枠は同じ流れです)がありますが、今回は「個人制作」を過程して流れを見ていきましょう。

アニメーション作りの流れ

GIFアニメのような短いワンアクションのアニメーションを作る場合はこのような工程はもちろん必要ありませんが、ストーリー仕立てのアニメ作品を作りたい場合はざっくりこんな流れになります。詳しく見ていってみましょう。

1.コンテなどを作ってアニメーションの「流れ」を作る

テレビアニメなどはシナリオライターさんが作ったシナリオ(小説・台本のようなもの)を基に、コンテマンが絵コンテを制作します。
コンテを描く
こちらの例では架空のアニメーションとして桃太郎を題材に描いてみました。シナリオに沿ってどんなシーンを作るのかを漫画のように描いていきます。だいたいの尺も記載しておくと、全体がどれくらいの長さの作品になるか計算できます。実際にナレーションを読んでみてストップウォッチなどで時間を計るとより正確に時間を決め込めます。

いきなりコンテを描くのは難しいと思うので、初めのうちは4コマ漫画を描いてみるのがおすすめです。4コマを描いたら、だんだん間のコマを増やす要領で描いていけばOKです。

2.キャラクターや舞台の設定を作る

テレビアニメの現場ではキャラクターデザイナーや美術監督など、設定画を作る専門の人がいます。
個人制作なら、そこまで細かく設定は必要ないかもしれませんがあらかじめ設定を作っておけば話の最初と最後で色が違う・形が違う・そもそも顔が大きく変わって別人、など作画のブレが少なくなります。
キャラクターの設定を作る
メインのキャラクターや場面だけでも設定を作っておくのがおすすめです。
設定画は正面・後ろから見たとき、横顔や斜めから見たときの顔・感情による表情の変化も作っておくといいでしょう。
クロップ

キャラクターの横にある四角い枠は「クロップ」と呼ばれるもので、色の指定です。
上から
  • ハイライト:光が当たった時やつやつやしたものに付く光の色
  • 通常色:メインの色
  • 1影(イチカゲ):影になる部分に塗る色
  • 2影(ニカゲ):影色よりもさらに暗い色が欲しい時に塗る色、通常はあまり使わない
の色設定です。より細かい彩色の作品の場合は3影まである場合もあります。
デジタル絵の場合はスポイト機能で色を拾うことができるので、このクロップから色を拾って着色の作業をするのが色間違いもなく便利です。

作品によってはキャラクターごとに昼色・夕方色・夜色など場面ごとに色設定を作ったりします。

3.レイアウト

コンテや設定を基にしながら、レイアウトを作ります。
カメラマンになって写真を撮った時のように、絵がどんなおさまりになるのかを決めます。
通常はこのようなレイアウト用紙を使いますが、個人制作であれば別に規格に沿っていなくてもOKです。(※ちなみにこちらのレイアウト用紙はAJA推奨レイアウト用紙規格で、日本動画協会さんのページからお借りしたものです。)

枠が3つありますが、外側から
  • スキャンフレーム:作画をする範囲の目安
  • メインフレーム:実際にカメラに収まる範囲
  • 安全フレーム:これより外の範囲は試聴環境によっては見えないことがある
と言います。

通常はスキャンフレーム(上の画像のオレンジ色の範囲)までは作画をして、実際に映るのはメインフレーム(上の画像の青+黄色範囲)までになります。
安全フレーム(上の画像の黄色の範囲)より外に作画すると、試聴環境によっては見えないこともあるので、「見せたい絵」は必ず安全フレームより内側(上の画像の青い範囲)に納めます。

スキャンフレームまで作画する理由としては、大きく作画しておくことで後から少しキャラクターをずらしたい・画面に振動を加えたりしたい、といった場合に素材がブツッと切れたように足りなくなるということを避けるためです。

こちらの例ではざっくりとかなりラフな絵で描いていますが、原画と同時進行する場合はもう少し書き込むのがいいでしょう。

4.原画と中割を作る

作ったレイアウトを基に、原画(げんが)と中割(なかわり)を作ります。
原画と中割ってな~に?という方は前回の記事を読むのがおすすめです!


レイアウトを基にアニメーションを作画します。
※作画のやり方は後の記事でたっぷり紹介していきますので、ここでは流れの一つとして見ていただくだけで大丈夫です。

5.シーンとして作りこむ

背景や特殊効果を追加して、1つのシーンとして完成させます。

この時点で、インパクトが足りないな~というときは画面をアップにしたり画ブレ(地震のようにグラグラと画面を揺らすこと)を入れたり、コンテには記載されていない要素を追加することがあります。
他のカットとの繋がりにも注意しながら味付けをしていき、シーンを完成させます。

最後にカットを繋げる

カットごとに処理が完成したら、最後にすべてのカットを繋げて作品を完成させます。
シーンごとに処理が違って繋がりが悪くならないように仕上げましょう。

それでは、始めてみましょう!

今回はざっくりとアニメーション作りの流れを紹介しました!
実際の作業工程についてはそれぞれ後の記事でガッチリ解説していきますので是非更新をチェックしてくださいね。

それではまた、次の記事でお会いしましょう。

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